口腔機能低下症という言葉を聞いたことがありますか?
・もし、あなたのお母さんが単身となり、お話しやお出かけする機会が減って、知らない間に舌の機能が低下して、嚥下が下手になり、誤嚥性肺炎を起こしてしまうとしたら、どう思いますか?
・また、先週までは普通に生活していたのに、急激に痩せ衰えて歩行が困難な状態になるという現実をどう思いますか?
これらは、咀嚼機能を維持できなくなったら急激な変化として現れます。
サルコペニア、オーラルフレイルという言葉は、最近は耳にすることも多くなりました。
これは、食が急激に細ることにより、起こります。
ここで、急激な変化の前の機能低下の兆候を捉えて、サポートすることができれば、日常常に気を配ってあげて、ちょっとしたことをするだけで、急激な機能低下を防ぐことができる可能性があります。
例えば、自宅で生活をしているのが、一人暮らしになったタイミングであったり、コロナで外出の機会が減ったりと、そういった日常のちょっとした変化を捉えてあげて、自宅でお話や大きな声で歌を歌ったり、あるいは舌のトレーニングをするようにアドバイスをすれば、舌機能を維持できるかもしれません。
もしくは、食べる機能を制御できずにいることで色々なトラブルも発生します。
舌を噛んで血を大量に流す方も多いです。
高齢になって、顎の動きの制御が下手になってきた場合には、以下のアドバイスが有効です。
お口に入れる量は少なめに、
食べる力も80%で、
噛む回数を増やす、
これらの介入は、本当に簡単なことですが、これができないために、オーラルフレイルに陥って要介護が早まってしまうことが多いのです。
要介護認定を受けている方は、ケアマネージャーが細かく、必要な介護サービスがオーガナイズされていますが、いわゆる普通の高齢者の急激な変化の前の機能低下の兆候は見逃されてしまうのが一般的かと思います。
そこで、日本全国の歯医者さんが保険診療でメンテナンスをする傍らで、患者さんの生活を把握して、それぞれのステージに合わせて適切な介入ができれば、オーラルフレイルによる機能低下を減らせて、結果健康長寿をサポートできると考えています。
このホームページでは、一般の方が読んでも理解して、身近の方に還元できるように情報を集約することを目的としています。さらに、機能維持のノウハウを一般の歯科医院に広く知ってもらうこと、実践する歯科医院を多くの人に知ってもらうことを目的としています。